総裁政府(ディレクトワール)の時代に古代の椅子や寝台を写しはじめ、ナポレオンの帝政で宮廷の様式になった。建築家ペルシエとフォンテーヌの図集が、マホガニーの大きな平面に、月桂冠・白鳥・蜂・勝利の女神の金銅を左右対称に付ける形を広めた。壁に布を張りめぐらせ、天幕のように仕立てた部屋も作られる。ロシア・オーストリア・ドイツ・イタリアの宮廷にも広がった。
アンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
窓 3 つと円柱の暖炉、両開きの扉。絹の張り布の壁と縁取り、平天井と中心の飾り、ヘリンボーンの床
元にした図・実物: Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1801/1812(推定)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1815
像を置く壁龕と両脇の付け柱、両開きの扉 2 つ、床までの窓 2 つ、円柱の暖炉。化粧漆喰の壁、花形を入れた浅い格天井、縁取りと区画の石の床
元にした図・実物: Krafft & Ransonnette『Plans, coupes, élévations des plus belles maisons et des hôtels construits à Paris』1801–02(スービーズ館のスタッコの食堂 Paris Musées 175220 の天井の格子と床)、Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1801/1812(推定)
アンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
窓 2 つ、舟形の寝台を付ける壁、円柱の暖炉。張り布の壁、平天井と中心の飾り、ヘリンボーンに絨毯
元にした図・実物: Percier & Fontaine 1801/1812、La Mésangère『Meubles et objets de goût』(推定)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1815
床までの窓 1 つと両脇の付け柱、円柱の暖炉と上の鏡、向かい合わせの大きな鏡。張り布の壁、天幕の天井と垂れ布、ヘリンボーンに絨毯
元にした図・実物: Krafft & Ransonnette『Plans, coupes, élévations des plus belles maisons et des hôtels construits à Paris』1801 の図版 80・89、Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1812 のブドワール(推定)
アンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1815
片側に頭が半円の床までの窓 5 つ、向かいに頭が半円の鏡 5 つ、並んだコリント式の付け柱、奥に両開きの扉と楽団の桟敷。ストゥッコの壁、花形の格天井、ヴェルサイユ寄木
元にした図・実物: Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1812 のテュイルリー宮の元帥の間(推定)
アンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1815
四角い張りぐるみの背、前は柱の形の脚、後ろはサーベル脚。座枠は高く角張る
元にした図・実物: Beauvais の張り布の椅子 19 世紀初め(Met 188476。高さ 899・幅 483・奥行 419)。脚の組み合わせは Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1812 年版 図版 29 の肘掛け椅子(前は挽いた脚、後ろはサーベル脚)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
前は柱、後ろはサーベルの脚、角張った四角の背、柱の支えの角張った肘
元にした図・実物: Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1801、Demay の肘掛け椅子 1810–20(V&A O71550)。図柄は Demay の椅子の、肘の支えの上の小さなパルメット
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
箱形の座、低い四角の背、張りぐるみで巻き返す両端、短い玉の脚
元にした図・実物: La Mésangère『Collection de meubles et objets de goût』1802– のソファの図(図版は要選定)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1795–1820
左右同じ高さで外へ巻き上がる両端、円筒の枕、短い玉の脚
元にした図・実物: Jacob-Desmalter のリ・ド・ルポ 1795–1803(Met 205418)。図柄は同じ寝椅子の座枠の中央の金具(パルメットと渦)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1815
古代ローマの床几に倣い、左右の端に X 形の脚。部材の上の端は座の横で外へ巻き、交わりに丸い留め、左右の交わりを挽いた貫で結ぶ
元にした図・実物: Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1812 年版 図版 39 の No.3・No.5(サン=クルーの宮殿に置いた X 形のタブレ)。図版の交わりのロゼットは、挽き物の円盤にした。図版の獅子の足は、平らな足にした
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
大理石の丸い天板、3 本の柱の脚、辺の凹んだ三角の下の棚
元にした図・実物: Werner & Mieth のゲリドン 1810 ごろ(Met 631283)。図柄は同じゲリドンの、脚の上の幕板のパルメット
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1810–1830
台の板の上に、前の左右 2 本ずつの細る柱と後ろの付け柱、付け柱の間の鏡、深い幕板と大理石の天板
元にした図・実物: ローマのコンソールと鏡の図 1810–30(Cooper Hewitt 1938-88-586。ローマの尺で高さ約 3.5 パルモ・幅約 5.2 パルモ)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1815
大理石の天板の下に引き出しの帯、中ほどに前へ倒して書き板になる蓋、下に 2 枚の扉。前の角に柱頭の付いた円柱を立て、台と独楽形の足に載せる
元にした図・実物: Bernard Molitor のセクレテール 1800 ごろ(Cleveland Museum of Art 1979.36。マホガニー、大理石の天板。高さ 144.6・幅 103.5・奥行き 46.1 cm)。図柄は同じ机の帯の金具(パルメット)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1810–1825
竪琴形の両端の板をろくろ挽きの貫で結び、大理石の天板の下に引き出しの帯。天板の上の低い台に S 字の支柱を立て、楕円の姿見(プシシェ)を傾ける
元にした図・実物: パリの鏡台 1820–30(V&A W.17:1 to 3-1987。竪琴形の端の台と楕円の回る鏡。高さ 143・幅 83.8・奥行き 43 cm)、パリの鏡台 1815–30 ごろ(Met 22.173。大理石の天板と回る鏡)。図柄は V&A の鏡台の帯の両端の金具(ロゼット)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1802–1815
角張った胴の前の左右に円柱を立て、柱の上で張り出す上の引き出しと、下の 3 段の引き出し。獅子の輪の取っ手、台の板と大理石の天板
元にした図・実物: La Mésangère『Collection de meubles et objets de goût』1802 図版 10「Commode antique」(Met 698130)。寸法と台の板は Jacob-Desmalter のコモード(Met 194568、924 × 1600 × 667)の比例
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1810–1815
台の板の上の箱の前の左右に円柱を立て、柱の上でフリーズと平らなコーニスを張り出す、建物の正面のような衣装戸棚。2 枚扉に上下 2 つの平らな鏡板
元にした図・実物: French press(ニューヨーク 1810–15、Met 4793、2362 × 1473 × 673)の柱と 2 枚扉の比例。台の板と柱は Jacob-Desmalter のコモード・ア・ヴァントー(Met 194568)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1802–1815
大理石の天板の下に 3 つの引き出しのフリーズ。前の 2 本の円柱と後ろの付け柱で台の板に立ち、柱のあいだの奥に鏡を張る
元にした図・実物: La Mésangère 1802 図版 10「Console antique avec glace dans le fond」(Met 698130)の鏡の背と台の板。円柱と獅子の輪の取っ手は Lannuier 1812–19(Met 7505)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
壁に沿って横向きに置く舟形の寝台。両端の板が外へ巻き返す。壁の高い所の冠形の天蓋から、帳を寝台の両端へ広げて束ねる
元にした図・実物: Percier と Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1801/1812、La Mésangère の寝台の図版(図版は要選定)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
床の台に立てた 2 本の柱のあいだに鏡の枠を吊り、軸で傾ける姿見。柱の頂に壺
元にした図・実物: La Mésangère『Collection de meubles et objets de goût』1802–31 のプシシェの図版(図版は要選定)。寸法は docs/02 §5 の目安
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1814
獣の足 3 つに載る角を落とした三角の台から、根元に葉の膨らみのある細い柄。柱頭の上の胴から角笛形の腕 3 本と、中央の高い口
元にした図・実物: Martin-Guillaume Biennais の枝付き燭台 1794–1814(Met 197468、52.4 cm)。年はアンピールの時期に絞った
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
上の冠の輪から玉の鎖が下がり、灯りの並ぶ大きな輪を通って、下のつまみへ集まる籠の形
元にした図・実物: 15 灯のシャンデリア ca. 1785–90(Met 207509)、Percier & Fontaine『Recueil de décorations intérieures』1812 leaf 75
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1804–1814
壁の円い板にパルメット。板の下の葉の座から、角笛形の腕 2 本が下がってから上へ反り、朝顔形の口に蝋燭
元にした図・実物: Antoine-André Ravrio の 2 灯の壁灯 ca. 1804–14(Met 189747、22.9 × 29.2 × 14.6 cm)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1805–1815
丸い盆に、台の付いた卵形のポット・兜の口のミルク入れ・鐘を逆さにした砂糖入れと、口の開くカップと受け皿 2 客。取っ手は口より高く立つ
元にした図・実物: セーヴルのデジュネ 1813(Met 56.29。盆 375 × 333、ポット「アスラン」205 H、砂糖入れ 210 H、ミルク入れ「エトリュスク」213 H、カップ「ジャスマン」113 H・受け皿 162 径)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1805–1815
両端の丸い鏡の台に透かしの手すりを回し、中央に柱の上の浅い籠、左右にメディチ形の壺、両端に果物の台。金めっきの青銅
元にした図・実物: Pierre-Philippe Thomire のシュルトゥ・ド・ターブル ca. 1810(Cooper Hewitt 1991-31-1、762 H × 3277 × 775)の 1 区画、ローマのシュルトゥの図 19 世紀初め(Cooper Hewitt 1901-39-2156)
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
台の上に 4 本の柱と梁の門、梁から文字盤の太鼓が下がり、下に振り子。台に月桂冠、梁にパルメット
元にした図・実物: docs/02 §5 の柱の門の置き時計(ポルティーク)。台と文字盤の比は Percier & Fontaine 1812 leaf 67 の時計の図
アトリエで開くアンピール様式(ディレクトワールを含む)・1800–1820
槍の穂の飾りの竿に、左右 2 枚を下げて低い位置で束ねる。竿を見せる型
元にした図・実物: docs/02 §5 curtain(18 世紀末〜アンピール・リージェンシーの、槍や矢の形の竿と左右 2 枚の型)
アトリエで開く
客を迎え、会話とお茶とカードを楽しむ、館でいちばん見せる部屋。

中央の長い食卓と、壁ぎわで料理を受けるサイドボードを据えた、晩餐のための部屋。

天蓋の寝台を据えた部屋で、宮廷では朝の謁見の場でもあった。

寝室の隣の小さな部屋で、手紙を書き、親しい人と話し、身支度をする。

窓と鏡が向き合う細長い広間に、シャンデリアが列をなす。

食堂とサロンの壁ぎわに、何脚も並べる椅子。

脇の開いたフォトゥイユと、脇まで張りぐるみのベルジェール。

2〜4 人が並んで掛ける、張りぐるみの長椅子。

脚を伸ばして身を横たえる、昼の休みの椅子。

背の無い腰掛けで、宮廷では誰が座れるかが身分で決まっていた。

お茶の道具を載せる小さな卓で、三本脚の丸卓が代表。

窓の間の壁に付けて置き、上に大きな鏡を掛ける卓。

平机・倒す蓋・巻き蓋・婦人の小さな机と型の多い、手紙を書く机。

蓋の裏に鏡が立ち、引き出しに化粧の道具を納める。

大理石の天板と金銅の飾りを付けた、腰の高さの引き出しの箪笥。

人の背より高い 2 枚扉の箪笥。

食堂の壁ぎわで料理と銀器を受け、給仕がここから卓へ運ぶ台。

天蓋と帳で囲う寝台で、部屋でいちばん高価な家具だった。

窓の間や暖炉の上に、床から天井近くまで掛ける鏡。

ろうそくを 1 本、または枝で数本立てる台。

天井から吊るす、腕を放射状に広げた明かり。

壁から腕を出す明かりと、卓に置く油のランプ。

ポット・カップ・砂糖入れ・ミルク入れの一揃い。

皿・カトラリー・グラス・デキャンタと、卓の中央の飾り。

暖炉の上の置き時計と、床に立つ背の高い箱の時計。