イタリアで古代の建築の決まり(5 つのオーダー)が図集にまとめられ、家具の正面や暖炉、天井にまで柱・破風・人像柱を組み込んだ。フランスでは彫刻の多いクルミの戸棚、英国とオランダではオークに膨らんだ球の脚が作られる。英国は 17 世紀の初めまで、この形をジャコビアンとして続けた。
ルネサンス様式・1585–1615
寄木の戸棚に囲まれた小さな書斎。卓に向かう肘掛け椅子、卓の上の地球儀と燭台
元にした図・実物: グッビオの公爵の書斎 1478–82(Met 198556)、Dürer『書斎の聖ヒエロニムス』1514(Met 387569)、Emmoser の天球儀 1579(Met 193606)
アトリエで開くルネサンス様式・1580–1620
大広間の長い卓の端に主人の肘掛け椅子、客は背の無い腰掛け。壁ぎわの段の棚(コート・カップボード)に燭台、暖炉は円柱と上飾り
元にした図・実物: Joseph Nash『The Mansions of England in the Olden Time』1839(Chastleton・Athelhampton の版画)、Cleveland 104344(1550–99 の卓)、The Met 460826(16 世紀の腰掛け)
アトリエで開くルネサンス様式・1570–1620
方立と無目の大きな窓、円柱と上飾りの暖炉、小さな四角のオークの羽目板、漆喰の帯を組んだ天井とペンダント、板の床
元にした図・実物: Joseph Nash『The Mansions of England in the Olden Time』1839 の Chastleton の大寝室(1612 ごろ)の版画(推定)、Cooper Hewitt 1938-88-6412(16 世紀末の暖炉の図)、The Met 205139(16 世紀末の羽目板)
アトリエで開くルネサンス様式・1480–1600
寄木の騙し絵の戸棚と銘文の帯を巡らせた小さな書斎。格天井、十字の石の窓、斜めに張った素焼きのタイルの床
元にした図・実物: グッビオの公爵の書斎(ストゥディオーロ)1478–82(Met 198556。寸法と羽目板の割り付け)
アトリエで開くルネサンス様式・1520–1600
十字の石の窓 2 つ、柱と上飾りの大きな暖炉、腰の羽目板とタペストリー、木の格天井、素焼きのタイルの床
元にした図・実物: ブロワ城のフランソワ 1 世の翼(1515–24)とエクアン城(1538–55)の寝室、Serlio『建築書』第 4 書 1537 の天井と暖炉の図(推定)
ルネサンス様式・1550–1620
前と後ろへ開く 2 枚の彫った板の脚、座の下の浅い箱、角を落とした八角の板の座、壺の形に透かした板の背と、頂の繰形と渦の破風
元にした図・実物: Cleveland 1942.610.1(イタリア 16 世紀後半、高さ 1003 × 幅 337 × 奥行 442。台帳 cleveland-122304)。背の頂の帯の図柄は同じ椅子の頂の繰形、背と脚の板の図柄はその渦とアカンサスの彫刻
アトリエで開くルネサンス様式・1500–1560
細い板を前から後ろへ交互に重ねた X 形の脚。板は肘の下から座を抱く U を描いて中央で交わり、反対の側の床の滑り木へ下りる。肘の前の端は下へ巻く渦、背は肘の後ろに渡した輪郭のある板
元にした図・実物: Cleveland 1939.182(イタリア 16 世紀初め、高さ 950。台帳 cleveland-118060)、NGA 1942.9.393(1520/1540 ごろ。台帳 nga-1553)。背の板の図柄は NGA の背の浮彫
アトリエで開くルネサンス様式・1570–1630
ほぞで組んだオークの腰掛け。壺形に挽いた 4 本脚の上下に四角い塊を残し、床の近くを四方の板の貫で結ぶ。幕板の下の縁は弧に切り込み、上を丸めた薄い天板が張り出す
元にした図・実物: V&A CIRC.551-1912(英国 1600–30、高さ 553 × 幅 491 × 奥行 317。V&A の公開 API で確かめた)。食卓のまわりに 6 脚ほど並べ、使わないときは卓の下へ入れた
アトリエで開くルネサンス様式・1580–1620
膨らんだメロン(カップ・アンド・カバー)に挽いた 4 本の脚を、床の近くの四方の貫で結ぶオークの卓。幕板の下に彫りの繰形の帯が張り出し、天板の下の両端に伸ばす板をしまう。板を引き出すと長さがほぼ倍になり、大勢の食事に使えた
元にした図・実物: V&A 384-1898(ロンドンのサザーク 1600 ごろ。高さ 832・長さ 1830(伸ばして 3400)・奥行 845。V&A の公開 API で確かめた)。図柄は同じ卓の、幕板の下の卵鏃の繰形と、脚の膨らみのアカンサス
アトリエで開くルネサンス様式・1550–1600
下の段は玉足と台輪、付け柱、2 つの引き出しと彫りの鏡板の 2 枚扉。少し狭い上の段の前に溝彫りの円柱を立て、フリーズとコーニスの上に、両端の半分の破風と中央の像の台を載せる
元にした図・実物: Petit Palais ODUT1756(仏 16 世紀後半のアルモワール・ア・ドゥ・コール、Paris Musées CC0)。寸法は写真の比例による推定
アトリエで開くルネサンス様式・1585–1620
下は 2 枚扉の戸棚、上は小さな引き出しを並べ、左右に上がアーチの小扉。上の箱の前の角に人像柱、頂に持ち送りの列と張り出したコーニス、下に丸い台輪と玉足
元にした図・実物: ジェノヴァの書き物の飾り棚 1585–1615(Met 196575。館の記録 179.1 × 148.6 × 57.2 cm)。人像柱は角柱、獅子の足は玉足に替えた
アトリエで開くルネサンス様式・1580–1620
銀の杯や水差しを並べて見せる、上下 2 段の開いた棚。天板・中の棚・下の棚の 3 枚の板の下に引き出しの帯を持ち、前の角は膨らんだカップ・アンド・カバーの柱、後ろは四角い柱。食堂や広間の壁ぎわに置いた
元にした図・実物: Met 205595(1600 ごろ。高さ 1283・幅 1219・奥行 508。The Met の公開 API で確かめた)の膨らんだ柱と寸法、V&A W.20:1 to 4-1958(英国 1580 ごろ。V&A の公開 API で確かめた)の開いた 2 段と後ろの四角い柱。図柄は V&A W.20 の中の段の引き出しのギローシュと、Met 205595 の柱の膨らみのアカンサス
アトリエで開くルネサンス様式・1570–1620
床から天蓋まで届く鏡板の頭板と、寝台の枠から離れて立つ足の側の 2 本の柱で、木の平らな天蓋を支える。柱は四角い台の上に、溝彫りの柱身・ふくらんだ壺(カップ・アンド・カバー)・細い溝の柱身を重ね、天蓋の下は格天井、頭板の上の段はアーチの鏡板。足板と帳は無い
元にした図・実物: V&A W.10-1949(英国 1590、オーク。長さ 2388 × 幅 1753。四角い台の上の溝彫りと細い溝の柱、壺の胴のふくらみ、アーチの鏡板の頭板、天蓋の下の鏡板)。高さは同じ型の V&A 316-1867(the Corbet Bed 1593、2330)と 404-1890(1590–1630、2630)から 2400 にした。帯のギローシュは W.10-1949 の天蓋の帯の彫りによる。所蔵番号と寸法は V&A の公開 API で確かめた
アトリエで開くルネサンス様式・1500–1600
縁の立った広い皿形の台から釣鐘形が立ち、節と鍔のあと、細い柄に輪が 14 重なる。筒の下に小さな皿の鍔、筒の中ほどに帯。飾りは彫らず、ろくろの輪だけで見せる
元にした図・実物: 16 世紀の真鍮の燭台(Met 196923、23.2 cm。Met の一括データでドイツ)。台の径と高さの割り振りは写真から測った
アトリエで開くルネサンス様式・1590–1650
34 cm の球と真鍮の子午環を、外の縁に帯の垂れる幅の広い地平環で囲む。台は十字に組んだ板の端に玉足、その上にろくろ挽きの柱 4 本、中央に同心の段のある円い台と、子午環を受ける軸受け
元にした図・実物: Willem Jansz Blaeu の天球儀 1621 以後(Met 207816、球の径 340・全高 521・幅 473。紙・真鍮・オーク)。台の割り振りは写真から測った
アトリエで開く
枠の割り付けとガラスの大きさが、時代をいちばん正直に表す。

部屋の中心に据え、上に鏡を掲げ、棚に時計と燭台を並べる火の場所。

壁を腰・中・上の帯に割る仕上げで、部屋の様式がいちばんよく出る。

梁の天井から格天井、漆喰の浮彫へと移り、回り縁で壁とつなぐ。

古代の 5 つのオーダーに従う柱で、室内では壁に半分埋めた付け柱が多い。

食堂とサロンの壁ぎわに、何脚も並べる椅子。

脇の開いたフォトゥイユと、脇まで張りぐるみのベルジェール。

背の無い腰掛けで、宮廷では誰が座れるかが身分で決まっていた。

架台の板から、伸ばして何人でも囲めるマホガニーの卓へ。

人の背より高い 2 枚扉の箪笥。

宝物や本を見せてしまう、扉付きの棚。

食堂の壁ぎわで料理と銀器を受け、給仕がここから卓へ運ぶ台。

天蓋と帳で囲う寝台で、部屋でいちばん高価な家具だった。